- 単元
- 面積
- 単元目標
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- 三角形、平行四辺形、ひし形、台形の面積の計算による求め方について理解することができる。
- 図形を構成する要素などに着目して、基本図形の面積の求め方を見いだすとともに、その表現を振り返り、簡潔かつ的確な表現に高め、公式として導くことができる。
- 既習の面積公式をもとに、三角形や平行四辺形などの面積の求め方や公式を進んで見いだそうとする。
お悩み
今までは児童が本時の学びの見通しをもつ際に、どんな見通しをもったのかを教師が全員分把握することが難しかったです。そのため、実は見通しをもてておらず、個人思考の際に何をすればよいのかが分からずに手が止まってしまう児童が見られました。また、本学級の実態として、挙手をして意欲的に発表する児童が固定化されつつあり、なかなか挙手をしない児童がよい見通しをもっていても授業の中で取り上げることができないまま展開に入ってしまうことがあり、授業後にノートを見てもったいないなと感じることがありました。
また、複線型授業を行うにあたり、自分で学び方を決めてグルーピングする際に、どうしても仲が良い子と一緒にしようとして、考えが深まらないグループになってしまう場面がみられました。
実践にあたって
算数科において個別最適な学びを実現するために、複線型の授業を構想しました。その際に「児童が学びの見通しをもてていること」「教師が児童の考え等を見取ることができ、必要な支援を適宜行えること」「意味のある協働的な学びの実現」が必要だと考えていました。そこで生成AIの分類機能を利用することで、「教師が児童の見通しを把握し、その上で支援が必要な児童を確認すること」「分類結果を提示することで見通しをもてていない児童への手立てとすること」「分類結果を参考に、同じ考えの児童や違う考えの児童と目的をもってグルーピングさせることで深まりのある協働的な学びを実現すること」を考えました。
学習の流れ
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第1時
長方形や正方形の面積の求め方を振り返り、直角三角形の面積の求め方を考える。 -
第2時
三角形の面積の求め方をいろいろと考え、説明する。
(面積の求め方の見通しをもつ際にトラビを使用し、生成AIで分類) -
第3時
三角形の面積を求める公式を考える。 -
第4時
- 前時までのふり返りを行う。
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- 導入の発問
- どうすれば平行四辺形の面積が求められそうかな。
- 既習事項をもとに予想をたて、トラビに入力する。
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- 中心発問
- 平行四辺形の面積の求め方を考えよう。
- 児童が考えた平行四辺形の求め方を全体で共有し、本時のまとめを行う。
- 他の平行四辺形の図形も、自分の考えた求め方で面積を求められることを確かめる。
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第5時
平行四辺形の面積を求める公式を考える。 -
第6時
高さが外にある三角形や平行四辺形の面積の求め方を考える。 -
第7時
台形の面積の求め方を考え、面積を求める公式を話し合う。
(第4時と同様に、面積の求め方の見通しをもつ際にトラビを使用) -
第8時
ひし形の面積の求め方を考え、面積を求める公式を話し合う。
(第4時と同様に、面積の求め方の見通しをもつ際にトラビを使用) -
第9時
学習したことを使って、練習問題に取り組む。 -
第10時
多角形の面積を、三角形分割の考え方を用いて求める。 -
第11時
底辺の長さが等しく、高さも等しい平行四辺形や三角形の面積を調べる。 -
第12時
三角形の高さと面積(底辺と面積)の関係を調べる。 -
第13時
学習内容の定着の確認を図るとともに、本単元の学びを振り返る。
学習の様子
導入では、まず前時までに学習した正方形・長方形・三角形の3つの面積の公式を確認しました。その後、本時の問題である平行四辺形の図形を提示し、どうすれば面積が求められそうかを児童に問いかけました。
児童は既習事項をもとに「2つの三角形に分けるとよいのではないか」「長方形から不要な直角三角形を引けばよいのではないか」「長方形と三角形に分ければよいのではないか」などと見通しをもち、それを児童がトラビに文章で入力しました。トラビに入力した見通しを生成AIでグルーピングした結果、「面積を求める基本的な計算方法(縦×横)に関するグループ」「三角形を利用した面積の求め方に関するグループ」「形を変えることによる面積の求め方に関するグループ」などにグルーピングされ、結果を拡大提示装置に映し出して児童に提示しました。見通しをもつことができていなかった児童は、他の児童の見通しを見て、「じゃあ三角形に分けてみようかな」と個人で考える際のヒントにしている様子が見られました。教師は誰がどのような見通しをもてているのかをトラビで確認することができました。
展開では、見通しをもとに他の児童と協議しながら面積の求め方を考えました。考える際にはCanva®のホワイトボード上に平行四辺形の図形を貼り付けたものを配付し、補助線や式を書き込みながら思考しました。生成AIでのグルーピング結果は拡大提示装置に提示されているため、児童はそれを見ながら、同じ考えのグループの児童のところに移動して「どのように考えたのか、同じ結果になったか」を確認したり、違うグループの児童と「どのように考えたのか」を交流し、考えを広げたりする様子が見られました。教師は見通しをもてていなかった児童を中心に机間指導を行いました。
児童が考えた平行四辺形の求め方を全体で共有して本時のまとめをした後に、単元を通した学習課題である「いろいろな図形の面積を早く正確に求めよう」に近づくために、他の平行四辺形の図形を提示し、自分の考えた求め方で同じように面積を求めることができるのかを確かめることで深い学びへとつなげました。
- シートの種類
- 単発のシート
- 質問文
- どうやったら平行四辺形の面積が求められそうですか。
- 生成AI
- 学級全員の回答を分類
活用の効果
活動相手を選ぶ視点が変わる
複線型授業において児童が自らの学び方を決める際に、今まではとりあえず仲良しの友達と一緒に考えようとしていた児童が、生成AIの分類結果を拡大提示装置に提示しておくことで、どうすればよい学び合いができるかを考えて、自分でよりよい相手を選ぶようになりました。自分と似た考えの人と一緒に考えたり、違う考えの人と意見を交流したりするなど、分類結果を参考にしながらグループを作る姿が見られ、教師目線でもグループの組み方がこれまでの馴れ合いから、有意義なものに変わったなと感じます。協働学習の段階で違う考えの児童とお互いの考えを交流してから全体共有に入るため、教師が解説する時間を減らすことができ、児童が活動する時間を長く取ることができる点もアプリを使ったことによる効果だと感じています。
“今”の児童の状況を把握し、机間指導につなげる
生成AIの分類結果を教師が把握することで、児童が学びの見通しをもてているのか、見通しの方向性はあっていそうか、もてていない児童は誰なのかを一目で把握することができるようになりました。今までは、それぞれの児童が見通しをもつことができているか把握できないまま個人思考や協働の場面に入り、何も考えが浮かばなかったり、友達任せになってしまったりする児童が見られましたが、教師が見通しをもてていない児童にすぐに支援に入れるため、個人思考の時間が終わっても考えをもてない児童を減らすことにつながりました。
これまでは、事前のレディネステストや日頃の見取りから「この児童がつまずきそうだな」という予測のもとに、机間指導に向かう児童を決めていました。しかし、教師の予測外の児童がつまずいていた時には、机間指導が入らないこともありました。アプリを活用したことで教師の机間指導の動き方も変わったと感じます。
活用時のポイント
生成AIの分類機能を使用する際に、グループ数の設定を「なし」にすると分類されるグループ数が多く、拡大提示装置の画面で誰がどの分類なのかを全員分提示できなくなるため、ある程度のグループ数に設定しました。
広がる活用シーン
社会科や理科において、問題に対する自分の予想を共有する際にトラビを活用することで、予想を生かしたグループ分けや調べ学習、実験ができるのではないかと考えます。
例えば「なぜ江戸時代は約260年も続いたのだろう」という学習問題があった際に、「参勤交代などの大名の統制」と考えたグループや「鎖国などの外国との関係」と考えたグループなど、児童の考えごとにグループに分かれて調べ学習を行った上で、違う考えのグループと協議させることで、さらに深い学びの授業につながるのではないかと思います。
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